愛媛プロレスは2016年、四国初の『ご当地プロレス』として誕生しました。
黒いうさぎの仮面をかぶった『美しすぎる代表』キューティエリー・ザ・エヒメ代表のもとで、愛媛県在住のレスラーたちが活躍しています。
『プロレスで愛媛を元気に!』というスローガンのもと、団体の自主興行はもちろん、愛媛県内の商業施設・自治体のイベントやお祭りなどにも登場。2018年の西日本豪雨では、被災翌日から物資を届けたり清掃ボランティア等の活動を行ったりと、率先して被災地へ尽力しました。
数々の功績が評価されたこともあり、現在はキューティエリー・ザ・エヒメ代表とライジングHAYATO選手が愛媛・伊予観光大使に、凡人パルプ選手が四国中央市観光大使に任命されています。
団員たちと一緒に県政番組に出演するなど、今後さらなる地域活性にも期待がかかっています。
今回、エリー代表が見てきた『愛媛プロレス』の5年間と新型コロナウイルスの影響、現在積極的に取り組んでいるSDGsに関する活動、そして愛媛の地域活性に懸ける思いをインタビューで伺いました。
『エンターテインメントの地産知笑』で地域活性に貢献
―愛媛プロレスは旗揚げから5年が経ちました。どのような団体を目指してきましたか?

5年たった今、家族が世代を超えて楽しめるご当地の「大衆娯楽」を目指しています。
地元のヒーローたちを応援する皆様全員がヒーローです。
「誰だって、ヒーローなんだ」というモットーを掲げています。
プロレスで愛媛を元気にしたい。そんな思いから『エンターテインメントの地産知笑』を推進。地域活性に貢献できる団体を目指しています。
団員も観客の皆様も、応援してくださるスポンサーの皆様も、関わる全ての人の夢をかなえる団体でありたいと思っています。
愛媛プロレス設立により夢を叶えるレスラーが続出
―愛媛プロレス設立時に「設立して良かった」と感じたのはどんなことでしたか?

マツヤマ・ウォリアーは、若かりし頃からの夢だったプロレスラーになることができました。(2016年10月デビュー、2021年週刊プロレス掲載)
ライジングHAYATOは、メジャー団体に上がることができました。(2020年1月~全日本プロレス定期参戦、最終的な夢は世界一のレスラー)
凡人パルプも遅咲きながら40歳でプロレスラーになり、さらに四国中央市の観光大使にまでなりました。(2019年4月~しこちゅ~観光大使)
イマバリタオル・マスカラスは、プロレスを好きになったきっかけであり憧れでもあるレスラー・田中稔選手と試合をするという夢が叶いました。

―では、設立時に大変だったのはどんなことでしたか?

0からの勉強が大変でしたね。
『愛媛プロレスで毎日が楽しい』の声を受け団体継続へ尽力
―設立後、団体を運営していてよかったと思うのはどんな時ですか?

立ち上げて本当に良かったと思っています。
そしてファンの方から「愛媛プロレスがあるおかげで毎日が楽しくなった」「プロレスを好きになった」などの声をいただけた時、この団体をやっていて本当に良かったと思います。
―ファンの皆様とのこれまでの関わりで嬉しかったことは何ですか?

「挑戦する心」「あきらめない気持ち」など、リングのレスラーの姿から感じ取っていただけているなら、本当に嬉しいことです。
―団体を継続するにあたり大変だと思うのはどんな点ですか?

そのためにも、人脈ゼロから始めてこれまで多くの県外プロレスラーをお呼びしてきました。
今後も、県外のプロレスラーをどんどん呼べるコネクションを広く作っていくことを意識しています。
そして団体代表として、経営者の面とパフォーマーとしての面と、両方成長していく必要があります。
大変ではありますが、団体継続のために日々向き合っています。
ファンや地元協賛企業との嬉しいコミュニティシナジー効果
―協賛企業とのこれまでの関わりで嬉しかったことは何ですか?

協賛企業様にパートナー契約を更新していただけると、期待に応えられていると実感できて本当に嬉しく思います。
またイベントで今までで催したイベントで、一番集客力があったと驚いていただく時は、誇らしい気持ちでいっぱいです。
そして最近では、愛媛プロレスのファンの方々が、愛媛プロレスの協賛企業様のサービスを知り、利用して協賛企業様のファンとなり、SNSなどで拡散してくださるという連鎖が生まれています。
コミュニティシナジー効果を生み出す地域のハブになれているように感じて嬉しく思います。
『失敗とは期待した結果が出せないことではなく、何も挑戦しないこと』
―コロナ禍を1年以上過ごした結果、団体として得たものはありますか?

2016年の旗揚げからイベント数は順調に推移し、2019年には118ものイベントを開催することができていました。
これからだというときに、新型コロナウイルスによるイベント中止が相次ぎ、大打撃を受けました。
団員の中にも暗い雰囲気が立ち込めました。

愛媛プロレスとしての歩みは止まるしかないのかというところでしたが、全国のプロレス団体に先駆けて【クラウドファンディングでの資金調達】を行い「無観客ライブ配信による愛媛プロレスビッグマッチ開催」に挑戦しました。

クラウドファンディング担当者からも達成は困難だろうと言われました。
ですが、大変多くの応援をいただき、開始から2週間で目標達成、最終2,752,000円(110%)で終了することができたのです。

コロナウイルスの影響で県外からレスラーを呼ぶことができず、苦渋の決断でした。
全額返金を覚悟していたのですが、なんと90%以上の方が返金なしで開催を待つというお返事をくださいました。

今回はたまたま成功しましたが、もし達成しなくても、「達成しなかった」という学びがあったはずです。
本当の失敗とは期待した結果が出せないことではなく、何も挑戦しないことなのだと、先が見えないコロナ時代に、学ぶことができました。
地域の皆様に応援される団体へと成長
―愛媛プロレス設立時を思い返してみて、設立5周年を迎えた現在の団体の姿をどう捉えていますか?

まさかここまで地域の皆様に応援していただける団体に成長するとは思っていなかったので、嬉しい誤算です。
【SDGs】教育と健康、地域の安全安心まで取り組む
―SDGsにも積極的に取り組まれていると聞きました。どのような活動をされていますか?

その上で、愛媛プロレスが地域に、社会に役立てることをピックアップし、SDGs宣言を行いました。
今年は専用WEBサイトも作成しました。




地域を愛し、よく知り、周囲に伝えることが愛媛を元気にする
―地域活性化のために今一番力を入れている点を教えてください。

そうして知った愛媛の様々な魅力を、愛媛プロレスが地域をPRするアンバサダーとして、発信していきたいと思っています。
―地域活性化のために、愛媛県民のみなさんに協力を投げかけるとしたらどのようなメッセージを伝えたいですか?

愛するということは、よく知るということにつながります。
地域の魅力をよく知ることができると、地域の良いものを購入・消費することにつながります。
そうすれば、地産地消につながり、内需経済拡大につながります。

難しいことを考えず、身近にある愛媛の好きなもの、好きな場所を「自分のお気に入り」にして愛用し、周囲の人たちにも伝えていけば、愛媛はもっともっと元気になっていくと私は考えています。