愛媛県松山市道後山腹に鎮座する「延喜式内伊佐爾波神社」(いさにわじんじゃ)は、日本三大八幡造(はちまんづくり)と言われ、国指定重要文化財でもあります。
豪華絢爛で迫力のある外観は見る人を引きつけ、伝統と格式の重さを実感でき、まるで建築当時にタイムスリップしたかのような錯覚にさえ陥ります。
松平定長(まつだいらさだなが)の祈願成就にあやかり心願成就・厄除け、また安産成就や縁結びもあると言われ、道後の地で縁結びのパワースポットとして人気の場所でもあります。
日本三大八幡造のあざやかな伊佐爾波神社の魅力や、知る人ぞ知る算学・絵馬の謎をご紹介します。
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道後温泉近くに、すごい階段!
道後温泉のすぐ近くに、目を見張るような階段があるのをご存じでしょうか?
135段もの階段を登りきると、道後温泉周辺を見渡すことができます。
あざやかな朱色の延喜式内伊佐爾波神社
あざやかな朱色が印象的なこちらの建物は、10月7日に開催される松山秋祭りでも有名な伊佐爾波神社です。
湯之町・道後・築山・溝辺・大唐人・持田の6体の神輿が長い階段から下りてくる様子は見応えがあり、一目見ようと毎年多くの人が集まります。
松山道後秋祭りの写真は、こちらをご覧くださいね。
神社の創建と竣工
伊佐爾波神社の創建についての詳細は不明ですが、神功皇后(じんぐうこうごう)・仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)御来湯の際の行宮跡に建てられたと言われています。
当時は道後公園山麓にありましたが、1335年に河野氏が湯月城を構えるに際してこの場所に移ったと言われており、道後七郡(野間・風速・和気・温泉・久米・伊予・浮穴)総守護として見守ってくれていたそうです。
かつては「湯月八幡宮」や「道後八幡」とも呼ばれてたことも、道後公園山麓にあったことが関係するかもしれませんね。
現在の御社殿は、江戸時代に松山藩主松平定信公が、1664年6月に着手し1667年5月に御社殿を竣工したそうです。
弓の名手として有名だった松平定長が、江戸城で弓の競射に臨む際に必中を祈願し、見事に的を射収めることができたお礼に建替えをしたと言われています。
詳しくは、こちらをご覧ください。
日本三大八幡造りの一つ
切妻造(きりづまづくり)の本殿と拝殿とが前後に軒先を接して並んだ様式で、内陣が屋根の軒先中央で密着しているのが「八幡造り」の特色で、国指定重要文化財とされています。
横から見ると屋根が2つ並んでいて、M字型に見えます。
京都の石清水八幡宮を模したと言われている神社は、坂の下からも見える楼門の軒の下正面に「八幡宮」の扁額(へんがく)がかかっています。
そして内殿は神様の夜の住まいであり、外殿は昼の住まいとされているそうです。
日本三大八幡造りの神社 | 住所 | ホームページ |
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八幡総本宮 宇佐神宮 | 大分県宇佐市南宇佐2859 | http://www.usajinguu.com/ |
石清水八幡宮 | 京都府八幡市八幡高坊30 | http://www.iwashimizu.or.jp/top.php |
延喜式内 伊佐爾波神社 | 愛媛県松山市桜谷町173 | https://isaniwa.official.jp/ |
境内は本殿・申殿(もうしどの)・楼門・廻廊(かいろう)と3つの摂末社(せつまつしゃ)で構成されていて、摂末社のうち2つと収蔵されている太刀も同様に国指定重要文化財です。
彫刻を抱いた蛙股(かえるまた)や海老虹梁(えびこうりょう)など、鮮やかで美しく蘇らせています。
檜皮の葺き替え・丹朱(たんしゅ)塗装工事や破損個所の補修、その他修復工事が2000年に行われました。
回廊にある算学や絵馬の数々
伊佐爾波神社は、出世開運・武勇長久(ぶうんちょうきゅう)・子育て大願・航海安全・商売繁盛・技能向上などの神様です。
松山市は西日本一の和算研究の地であったこともあり、回廊には24面もの「算額」が奉納されています。
「和算」とは日本独自で発達した数学で、江戸時代には西洋数学をも凌駕するほど発展したものです。
「算額」とは和算の絵馬のことを言います。
松山市は、正岡子規(まさおかしき)や栗田樗堂(くりたちょどう)など「文学の街」とも言われていますが、数学の面でも優れていました。
他にも、「短歌」や「連歌」など文学に関する絵馬・絵画に関する絵馬・「弓道の的」など武道に関する絵馬などが沢山奉納されていて、文武両道の信仰が篤いと言えるようです。
本殿や絵馬などを、動画で見ることができます。
縁結びのご利益もあるパワースポット!
主祭神は神功皇后・仲哀天皇・応神天皇(おうじんてんのう)の宗像三女神(むなかたさんじょしん)が祀られており、縁結びのご利益があると言われ道後の地でパワースポットとしても人気があります。
ちなみに配神は東証大権現(とうしょうだいごんげん)が祀られています。
この伊佐爾波神社で結婚式を挙げている人もたくさんいます。
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二拝二拍手一拝のマナー
余談になりますが、参拝形式をご存じでしょうか?
拝殿には、二拝二拍手一拝(にはいにはくしゅいちはい)と書かれています。
まずは、賽銭箱に賽銭を入れ、鈴を鳴らします。
鈴を鳴らすのは神を呼ぶためだと言われています。
軽く礼をし、2回頭を下げて深くおじぎ(二拝)をし、胸の高さで手の平を合わせ、右手を少し下にずらして二拍手。
そのあと、指先をきちんと合わせて祈りを込めてから手を下ろします。
そして最後に一拝をして終わりです。
手水舎で身を清める
参拝の際には、まず参道のわきにある手水舎(てみずや)で、身を清めるのも大切なマナーです。
柄杓(ひしゃく)を取って水をくみ、手を清めることを両手行い、手の平に水を柄杓で受けて口をすすぎます。
そして、すすぎ終わると、口をすすぐために受けた手を清めます。
最後に、使った柄杓を立てて、柄の部分に水を伝わせるようにして清めて元に戻して終わりです。
「延喜式内伊佐爾波神社」基本情報とアクセス
伊佐爾波神社の基本情報とアクセスは、こちらでご確認ください。
住所 | 〒790-0838 愛媛県松山市桜谷町173番地 マップをみる |
---|---|
TEL | 089-947-7447 |
駐車場 | あり/57台(6:00~18:00の間、参拝者は駐車1時間無料) |
URL | https://isaniwa.official.jp/ |
Googleストリートビュー
伊佐爾波神社の階段下からのストリートビューになっています。
駐車場に向かう道が、Googleストリートビューでも見られるので、ぜひ参考にしてくださいね。
マップ
道後温泉駅から西方向に直進すると、お菓子の神様で有名な中嶋神社の階段が左に見えて来ます。
その先に長い階段が見えてきますよ。
道後温泉本館から行く場合には、道後温泉本館南側を眺めながら、空の散歩道や円満寺のある道を通って行くと左手に階段が見えてきます。
駐車場
駐車場は本殿の裏にあり、駐車場に車を停めたら石段を登らずに参拝できます。
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